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【VALORANT×データ分析】データからわかるVALORANTにおける「流れ」

目次

VALORANTにおいて「流れ」は存在するか?

こんにちは、家系です。皆さんはVALORANTにおいて「流れ」は実在すると思いますか?VALORANTの試合を観ていると「完全に流れはこっちのチームにあるな」と感じたり「このラウンドが取れたら流れが変わるな」という印象を受けることがあります。しかしそれはあくまで定性的なものであり、それが真実か否かは実際にデータを見て、分析してみないとわからないと考えます。

そこで今回は2024年シーズンにTier1で行われた試合のデータを使用して、VALORANTにおける「流れ」の存在を紐解いてみたいと思います。

VALORANTにおける流れとは何か

具体的に分析を行う前にそもそも流れとは何か改めて考えます。皆さんはVALORANTにおいて最も明確に流れが見える場面はどの場面でしょうか。「片方のチームが複数ラウンドに渡り連続でラウンドを取得している」時試合の流れはそのチームにあると感じる人が多いのではないでしょうか。例えば片方のチームが6ラウンド連続で取得した場合その次のラウンドはそのチームがまた取得する可能性が高くなるように思えます。それをもう少し今回の分析に寄せて表現すると「片方のチームが前のラウンドを取得した時、次ラウンドを取得できる確率はそれ以外の場合と比べて高くなる。」となります。今回の分析ではこの仮説が正しいかをデータを見て確かめたいと思います。

まとめると今回のテーマは下記です

今回のテーマ

片方のチームが前のラウンドを取得した時、次ラウンドを取得できる確率はそれ以外の場合と比べて高くなるか?

この分析を行うにあたり事前にXでアンケートをとりました。みなさんの回答と比較しながら見ると今回の分析がより楽しめるかもしれません。

アンケートでは約70%を選択した人が一番多い結果となりました。

「流れ」は存在するかデータで確認する

使用したデータ

今回は2024年シーズンにTier1で行われた約1900マップの各ラウンド取得のデータを使用しました。このデータを使って「○ラウンド連続で取得した時その次のラウンドを取得できる確率」を分析します。なお今回は他ラウンドと比べてマネーシステムの影響が大きいという観点から、ピストルラウンドおよびオーバータイム以降のラウンドは意図的に省略しています。

分析結果

「○ラウンド連続で取得した時その次のラウンドを取得できる確率」の○を1から10まで計算した結果は以下になります。

横軸:連続取得ラウンド数、左縦軸:ラウンド数、右縦軸:取得率
グラフのみはこちら

このグラフからわかることを以下にまとめます。

このグラフからわかること
  • 機会数、取得数は連続ラウンド取得数が大きくなるにつれて小さくなる。
  • 取得率は38.46%-55.31%の範囲で推移している。
  • 取得率は多くの場合最大5%程度上下するもののおおむね50%前後で推移している。

なぜこのような結果になったか?

アンケートの結果では多くの人は70%程度の勝率があると回答していました。それはすなわちVALORANTにおける「流れ」の存在を感じており、流れがあるチームの方がラウンド取得率は高くなると考えていることになります。しかし今回取得したデータからはそのような傾向は見られず、前までのラウンドは次のラウンドにほぼ影響していないことがわかりました。

また今回の分析方法はVALORANTの特徴の一つであるマネーシステムにも影響されると予想していました。しかし結果上はマネーシステムの影響もほとんど受けていないように見えます。なぜこのような結果になったのでしょうか?次のような理由が考えられます。

連続ラウンド取得が成功している場面の方が強く印象に残っている。

アンケート結果に約60%またはそれ以上に投票した人が多かったのは何ラウンドも連取するような、片方のチームが圧倒する試合の方が強く印象に残るためだと考えます。

今回想定したケースにおいてはマネーシステムの影響は小さい。

今回のテーマにおいては想像以上にマネーシステムが影響していないことが考えられます。多くの場合1ラウンド取られた程度でエコラウンドを強いられる場面は多くなく、2ラウンド連取された後の次のラウンド以降で発生すると考えるのが自然です。またチームの購入傾向やアルティメットの状況などを考慮すると、エコラウンドの発生はある程度ばらつきを持つことが考えられます。さらに約50000ラウンド分のデータがあることを考えると、エコラウンドの影響は小さくなったのだと考えます。ただし連取したラウンドが多くなるほどエコラウンドの発生は多くなることが考えられます。その影響はラウンド取得率の微増に現れています。

本題の「流れ」の有無に戻ると、上の考察より「流れはほぼ存在しない。あったとしてもそれは想像以上に小さい。」と考えます。アンケートにて70%に票が集まったことを考えると多くの人も同じ考えになるかと思います。

『VALORANTにおいて「流れ」は存在するのか』に対する今回の結論

今回はVALORANT において「流れ」は存在するのか、というテーマに分析を行いました。最後の今回の分析をまとめると

この記事のまとめ
  • VALORANTにおいて「流れ」はほぼ存在しない
  • 存在するとしても勝率への影響は僅かである
  • マネーシステムも大きな影響を及ぼすことはない

今回の分析は仮説とは相反する結果が得られたことで様々な考察ができるのではないかと個人的に考えています、是非皆さんの意見も聞かせてください。

記事を最後まで読んでいただきありがとうございました。この記事のほかにもVALORANTの分析を行った記事を書いているのでこの良ければ読んでみてください。またXでもこの記事についてのことやそのほかの分析を行っているので良ければ是非フォローをお願いします。それでは。

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