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【VALORANT】オニファントム、リコンファントム、デフォルトファントムの銃声差分分析

目次

導入:オニファントムとリコンファントムの銃声音はデフォルトスキンと同じ?

はじめに

こんにちは、家系です。今回はファントムに関する分析を行います。

皆さんはオニファントムとリコンファントムの銃声はデフォルトファントムと同じだと思いますか?それとも異なると思いますか?

3つのスキンの銃声は(仮に差があるとしても)その差は僅かであること、また音の違いを定量的に比較している人は少なく、多くの人が自身の感覚から意見を持つことから意見が割れるテーマであることが考えられます。

そこで今回は「オニファントム、リコンファントムはデフォルトスキンの銃声と異なるのか?」をデータ分析で明らかにしたいと思います。

テーマ選定の背景

以前「オニファントムやリコンファントムはデフォルトスキンより当てやすいと感じるのは何故か?」というテーマについて分析を行いました。ありがたいことに多くの反響をいただきましたがコメントの中で「各スキンの銃声は同じではないか?」というご指摘をいただきました。

指摘いただいた点についてその時の分析では十分な検証を行なっていなかったので、今回は後追いではありますが3つのスキンに銃声の差があるかという点に特化した検証を行うことにしました。

分析:データ分析によりオニファントム、リコンファントムを分析する

使用したデータ

今回はオニファントム、リコンファントム、デフォルトスキンを使用して射撃訓練場にて以下のパターンで射撃時の銃声を録音し各銃声の周波数ごとの強度をテキストデータとして収集し使用します。

射撃パターン
  • 単発射撃(各スキン100回ずつ、計300発計測)
  • 3発射撃、3点バースト(各スキン100回ずつ、計900発計測)
  • 30発射撃、フルオート射撃(各スキン10回ずつ、計900発計測)
  • 660発(1分間)射撃(各スキン1回ずつ、計1980発計測)

なお射撃訓練場での録音はZETA DIVISIONのJUNiORさんが過去にXで投稿していた方法で行っています。

分析方法

今回は各スキンのデータに差があるかを取得した周波数データからグラフを作成し比較することで分析を行います。また統計的仮説検定を行い各スキンの間に差があるか分析しています。(簡単のため検定部分は記事には記載していません)

分析結果

それぞれのデータのプロットを以下に示します。

単発射撃

単発射撃時各スキン100発の平均値をプロットすると以下のようになります。

各スキンの周波数(F)ごとのレベル(L)(単発射撃時)
デフォルトスキンに対するオニファントム、リコンファントムの差分(単発射撃時)
オニファントムとリコンファントムの差分(単発射撃時)

このグラフからわかることは以下になります。

わかること
  • オニファントムとリコンファントムは全体的に差がかなり小さい。
  • デフォルトスキンとオニファントム、リコンファントムは16000Hz~21000Hz付近で差が大きい。
  • デフォルトスキンとオニファントム、リコンファントムは18000Hz付近で特に差が大きい。

3点バースト射撃

3点バースト射撃時各スキン100セット分の平均値をプロットすると以下のようになります。

各スキンの周波数(F)ごとのレベル(L)(3点バースト射撃時)
デフォルトスキンに対するオニファントム、リコンファントムの差分(3点バースト射撃時)
オニファントムとリコンファントムの差分(3点バースト射撃時)

このグラフからわかることを以下にまとめます。

わかること
  • 単発射撃時同様デフォルトスキンとオニファントム、リコンファントムの差はあるが単発射撃時より小さい。
  • 単発射撃時とは異なりオニファントムとリコンファントムでは16000Hz~21000Hz付近で差がやや大きい。
  • オニファントムとリコンファントムの間では18000Hz付近で特に差が大きい。

フルオート射撃

フルオート射撃時各スキン10セット分の平均値をプロットすると以下のようになります。

各スキンの周波数(F)ごとのレベル(L)(フルオート射撃時)
デフォルトスキンに対するオニファントム、リコンファントムの差分(フルオート射撃時)
オニファントムとリコンファントムの差分(フルオート射撃時)

このグラフからわかることを以下にまとめます。

わかること
  • デフォルトスキンとオニファントムはほとんど差がないが、リコンファントムのみ17000Hz~19000Hzで差が生じている。
  • デフォルトスキンとリコンファントムの差は単発射撃時より小さく、3点バースト時より大きい。
  • デフォルトスキンとリコンファントムは単発射撃時、3点バースト時とは大小関係が逆転している。

無限射撃(1分間・660発)

無限射撃時各スキンの平均値をプロットすると以下のようになります。

各スキンの周波数(F)ごとのレベル(L)(無限射撃時)
デフォルトスキンに対するオニファントム、リコンファントムの差分(無限射撃時)
オニファントムとリコンファントムの差分(無限射撃時)

このグラフからわかることを以下にまとめます。

わかること
  • デフォルトスキンとリコンファントムの間では差が小さく、19000Hz~20000Hz付近で少量の差が生じている。
  • オニファントムはデフォルトスキン、リコンファントムとは違い21000Hz~24000Hz付近でより大きい値を取る。
  • オニファントムはデフォルトスキン、リコンファントムと比べて17000Hz~19000Hz付近で小さい値を取る。

考察:データ分析から考えるオニファントム、リコンファントムの銃声の違い

考察を行うにあたりまず初めに述べるべきこととして「銃声にはばらつきがあること」を挙げます。全てをお見せすることは難しいので例としてデフォルトスキンの3点バースト射撃時と各スキンのフルオート射撃時のグラフを以下に示します。

3点バースト射撃時のばらつき(10回ごと)
フルオート射撃時のばらつき(1回ごと)

このグラフをを見るとどのスキンも毎回同じ銃声にはならず、少なくともばらつきが生じています。また今回取得したデータ数だと仮に平均値を計算したとしても完全に一致することはありません(差がないと仮定した場合、限りなく多くのデータをとった場合一致します。)

このことから今回これから行う考察および結論はより多くのデータをとった際に覆る可能性があることに注意が必要です。とは言えこれ以上データを取ることは時間と労力の都合上難しいことから今回はこの結果をもとに考察を行います。

デフォルトスキンはオニファントム、リコンファントムとは銃声が異なる。ただし個人差がある。

デフォルトスキンとオニファントム、リコンファントムの差分を見ると多くの場合25dB以上の差が生じています。

単発射撃時
3点バースト射撃時
フルオート射撃時
無限射撃時

調べてみたところ25dBは紙にペンで文字を書くときの音の大きさとのことでした。また一般に人が聞くことのできる周波数帯は20Hz~20000Hzとのことでした。

中でも17000Hz~20000Hzは高音域でありモスキート音と呼ばれる音です。経験上モスキート音は聞こえる人と聞こえない人がいると認識しています。また使用しているデバイスによっても聞こえ方に差が生じることが考えられます。

よって今回現れた差からデフォルトスキンとオニファントム、リコンファントムの銃声には差があると考えられますが、その差を感知できる人とできない人がいると考えられます。

オニファントム、リコンファントムの間にも銃声の差が存在する。ただし個人差がある。

オニファントムとリコンファントムの差を見ると単発射撃時はほとんど差がないことがわかります。一方でそれ以外のパターンでは高音域で50dB程度またはそれ以上の差が生じていることがわかります。

統計的な分析も行いましたが全てのパターンにおいて差があるという結論になりました。ただし単発射撃時についてはよりデータを増やしたとき差は0に近づく可能性があります。

このことから単発射撃時についての言及は避けますが少なくも3点バースト、フルオート、それ以上に射撃を行うパターンにおいてはオニファントムとリコンファントムの間には銃声の差があると考えることができます。ただしこちらについても高音域の差であることから差を感じるかは個々人の差があることが考えられます。

結論:オニファントム、リコンファントム、デフォルトスキンの銃声分析まとめ

この記事のまとめ

分析結果、考察から今回の記事の結論を以下にまとめます。

この記事のまとめ
  • オニファントム、リコンファントムはデフォルトスキンとは銃声が異なり、高音域で25dBほどの差がある。ただしこの差を感知できる人とできない人がいることが考えられる。
  • オニファントムとリコンファントムの間にも銃声の差がある。ただしこの差も聞き取れる人と聞き取れない人が存在する。

さいごに

今回は議論の余地のあるテーマを取り上げ分析を行いました。今回の結果を見て異なる意見を持つ方もいるかもしれませんが、そのような意見も聞いた上でより考察を深められたらと考えていますので、Xやこの記事へのコメントをお待ちしています。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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