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【VALORANT】「ヴァンダルとファントムはどっちが強いか」という永遠の謎をデータ分析で考える

目次

導入:ヴァンダルとファントムはどちらが強いのか

はじめに

こんにちは、家系です。今回はヴァンダルとファントムについて分析を行います。

「ヴァンダルとファントムはどっちが強いか」という問題はVALORANTにおける最大の争点といっても過言でもないと個人的には思っています。それぞれの性能差から優劣を考えることは最もメジャーな方法ですが、それでは結論が出ていないというのが現状です。

そこで今回は実際にヴァンダルを使った場合とファントムを使った場合のデータの差を見ることで優劣がつけられるのではないか、という仮定の下分析を行います。よければ最後まで読んでみてください。

分析:各種データから分析するヴァンダルvsファントム

使用したデータ

今回は2024年の各地域のリーグ(Americas, EMEA, Pacific)split1の結果からヴァンダル、ファントムのキル数上位10位の選手、計60人のデータを使います。Chinaリーグのデータは取得できなかったため今回は対象としていません。また下記の5人はヴァンダル、ファントムそれぞれで10位以内に入った選手であるため厳密には55人です。

  • aspas(LEV)
  • Chronicle(FNC)
  • Derke(FNC)
  • Leo(FNC)
  • valyn(G2)

分析手法

今回は上記60名分のデータを使ってVALORANTにおける各指標(KPR,ACS,K/D,KAST)のヒストグラムを作成し、ヴァンダルとファントムの傾向を分析します。

注意点

今回の分析ではヴァンダル、ファントムそれぞれの10位をピックアップしましたが、もちろんそれぞれの選手の強さは異なります。そのためこの分析結果はヴァンダル、ファントムの強さだけでなく選手個人の強さが結果に含まれていることに注意が必要です。その中でも選手の差を最小限に抑えるために今回のような抽出方法を採用しています。

分析結果

KPR(ラウンド毎のキル数)

まず一つ目にKPRについてヴァンダルとファントムの差を見てみます。KPRとはKill per Roundの略でラウンドごとのキル数を指します。例えばKPRが1のプレイヤーは1ラウンド当たり平均1キルしていることになります。

下のグラフは横軸にKPRをとったヒストグラムです、また曲線はヒストグラムから予測される分布です。グラフはChatGPTに作ってもらったので細かいミスはありますが今回は見逃してください。

ヴァンダル(青)とファントム(橙)のKPRのヒストグラム

この結果からわかることは以下です。

わかること
  • ヴァンダルの方が右に山のある分布になっている=ヴァンダルの方がKPRは高い傾向にある。
  • ファントムは右に裾の長い分布になっている。

ACS

次にゲーム内でも見れる指標の一つであるACSを見てみます。

ヴァンダル(緑)とファントム(紫)のACSヒストグラム

この結果からわかることは以下です。

わかること
  • 平均値は微差ではあるがややヴァンダルの方が高い=ACSはヴァンダルの方がやや高い。
  • ファントムは裾の長い分布になっている=ファントムの方がACSにばらつきがある。

K/D

次にK/Dに注目してヴァンダルとファントムを比較します。前の2つと比較するとロールの影響を受けづらい指標であるため、これまでよりヴァンダルとファントム単体の差がわかりやすいことが考えられます。

ヴァンダル(赤)とファントム(青)のK/Dのヒストグラム

この結果からわかることは以下です。

わかること
  • ヴァンダルの方が平均値が大きい。
  • ヴァンダルの方がやや右に山がある。
  • ファントムの方が裾が長い分布になっている。

K/Dの結果はACSと似た結果になりました。

KAST

最後にKASTについて見てみます。KASTは他の値と比べるとサポートロールが高い値をとる傾向にある指標です。

ヴァンダル(水色)とファントム(ピンク)のKASTのヒストグラム

この結果からわかることは以下です。

わかること
  • ヴァンダルの方が平均値が大きい。
  • ヴァンダルの方がやや右に山がある。
  • ファントムの方が裾が長い分布になっている。

KASTについてもACS,K/Dと同じような結果になりました。

おまけ(ChatGPTによる考察)

今回はグラフの作成をChatGPT-4oに任せてみました。そこでついでにこのグラフから得られる考察を考えてもらいました。以下はKASTのグラフの考察です。

家系

KASTのグラフから考察を行って

ChatGPT

このグラフからいくつかの考察ができます:

1. パフォーマンスの一貫性
V-KAST と P-KAST のプレイヤーは、全体的に似たようなパフォーマンスを持っています。多くのプレイヤーが安定したプレイをしていることが分かります。両者のパフォーマンスが0.72から0.75の範囲に集中しており、これはゲーム全体で一貫したプレイをしていることを示しています。

2. 高いパフォーマンスのプレイヤー
P-KAST のプレイヤーの中には、0.80以上の高いパフォーマンスを持つ人がいます。これは、Phantomを使用するプレイヤーが特定のシチュエーションでより高いパフォーマンスを発揮する可能性があることを示しています。

3. パフォーマンスのばらつき
V-KAST のプレイヤーは、パフォーマンスのばらつきがやや広範囲にわたっています。これは、Vandalを使用するプレイヤーがゲームごとにパフォーマンスに変動があることを示唆しています。一方、P-KAST のプレイヤーは、より安定したパフォーマンスを維持していることが分かります。

4. プレイヤーの密度
P-KAST のデータが密集していることから、Phantomを使用するプレイヤーは、一貫したパフォーマンスを持つ傾向があります。これは、Phantomが安定したプレイスタイルに適していることを示しています。

結論
全体的に、V-KAST と P-KAST のプレイヤーは同様のパフォーマンスを持っていますが、Phantomを使用するプレイヤーの方が高いパフォーマンスを達成しやすく、安定していることがわかります。この情報は、どの武器を選ぶか、どのようにトレーニングするかを決定する際に役立ちます。例えば、Vandalを使うプレイヤーは、一貫した高パフォーマンスを目指すための練習方法を模索することが有効です。

実際とは異なることを言っている部分もありますが、「特定のシチュエーションでより高いパフォーマンスを発揮する可能性がある」の部分については非常に参考になる考察が得られました。実際近距離やスモーク越しの撃ち合いなどではファントムの方が有利になることがあり、その結果が今回のような結果となった可能性があります。つまりヴァンダルの方が安定的に強いのに対して、ファントムは局所的に強い場面が存在することが考えられます。

考察:各指標を分析からヴァンダルとファントムどちらが強いか考える

キル数はヴァンダルに軍配

KPRのヒストグラムを見ると、ヴァンダル(青)の方が右に山のある分布になっていることがわかります。これはヴァンダルの方が1ラウンドあたりのキル数が多いことを示します。これについては皆さんの直感とも大きな差はないのではないでしょうか。

ACSは議論の余地がある

ヴァンダル(緑)とファントム(紫)のACSを比較すると、微差ではありますがややヴァンダルの方が高く、ファントムは裾の長い分布になっていることがわかります。このことからACSはヴァンダルの方がやや高く、ファントムの方がACSにばらつきがあると言えますまたファントムの分布の方が裾が長いことから、ファントムの方が練度の差が出やすい可能性があります。

一点注意ですが、ヴァンダルはファントムと比較して攻撃的なロールを担当する選手が使う印象があります。KPRおよびACSはそのような攻撃的なロールの方が高くなりやすいことからこのような結果になった可能性があることには注意が必要です。

K/D・KASTからもACSと同じことが言える

ヴァンダル(赤)とファントム(青)のK/Dを比較するとヴァンダルの方がやや右に山があり、ファントムの方が裾が長い分布になっていることがわかります。これはACSと似た傾向にあることがわかります、しかしACSの時と比較してヴァンダルの分布はかなりとがった山になっていることがわかります。このことよりやはりファントムは使用するプレイヤーの練度が出やすい武器であることが考えられます。言い換えればファントムはヴァンダルと比較すると難しい武器であるとも言えます。

ヴァンダル(水色)とファントム(ピンク)のKASTを比較するとK/Dまではいかないにせよ似たような結果になりました。3つの指標で似たような結果が得られたことから武器自体の使用難易度はファントムの方がヴァンダルより高い可能性がかなりあることが考えられます。

結論:データから見たヴァンダルvsファントム

この記事のまとめ

最後に今回の分析で分かったことをまとめます。

分析のまとめ
  • ヴァンダルの方が1ラウンドあたりのキル数が多く、KPRの観点からはヴァンダルの方が強いことが考えられる。
  • ヴァンダルは安定したスコアが出せる一方で、ファントムは特定の場面でヴァンダルよりも強い。そのためファントムの方が武器としての難易度が高いと考えられる。

さいごに

ここまで読んでいただきありがとうございました。この記事が少しでも参考になればうれしいです。この記事のほかにもVALORANTの分析を行った記事を書いているのでこの良ければ読んでみてください。またXでもこの記事についてのことやそのほかの分析を行っているので良ければ是非フォローをお願いします。それではまだ次回。

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