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【VALORANT】Tier1リーグの感度データを用いたロールごと感度分析

目次

導入:ロールごとに感度傾向に違いはあるのか?

こんにちは、家系です。今回は感度に関する分析を行います。

「デュエリストは感度が高い方が良い」「低感度の方が撃ち合いが強い」というフレーズはVALORANTをプレイしたことのある人なら誰しもが聞いたことあるフレーズなのではないでしょうか。

このことは多くの人にとって共通認識であるものの実際にどの程度認識通りの傾向があるか知っている人は少ないと考えます。

そこで今回は実際のデータをもとにロールと感度の関係性を分析して、この定説が事実なのか考えてみます。

分析:データ分析で感度傾向を明らかにする

使用したデータ

今回はVALORANT Champions Tour 2023の各地域の出場チームの中でロールが明確に分類できる選手112名のデータを使用して分析を行います。

2023年の出場チームは以下になります。

Liquipediaより

用語の定義

今回使用する「ロール」と「感度」という言葉は以下を意味します。

ロール

ロールは以下の5種とします。

  • デュエリスト
  • コントローラー
  • センチネル
  • イニシエーター
  • フレックス

フレックスというロールはVALORANT上にはありませんが、環境のメタやチームの状況に合わせて様々なロールを使っている選手を今回はフレックスとします。具体的な例でいうとTECのRb選手や、FNATICのChronicle選手がいます

感度

感度はゲーム内感度とPC上で設定した感度をどちらも考慮してeDPIの数字を使います。

eDPIの計算方法についてはこちらを参照ください

分析方法

今回はデータ全体のヒストグラムとロール別のヒストグラムを作成し、全体の感度傾向とロール別の感度傾向を分析します。

分析結果

全体のヒストグラム

全体のヒストグラムを作成すると以下のようになります。

この結果から以下のことがわかります。

わかること
  • 全体の平均は271.2
    • DPI800の場合0.339
    • 全体の平均は271.2
  • 左ひずみな分布
    • 250付近に山がある
    • 120から250までは急激に上がる
    • 250から600まではなだらかに下がる

ロール別のヒストグラム

ロール別のヒストグラムを作成すると以下のようになります。

コントローラー(267.0)

デュエリスト(291.8)

フレックス(280.9)

イニシエータ(273.6)

センチネル(242.9)

この結果から以下のことがわかります。

わかること
  • 最も感度が高いのはデュエリストであった。
  • 次点で感度が高いのはフレックスであった。
  • 平均感度の最も低いセンチネルであった。

考察:分析結果から考えるロールごとの感度傾向

今回の分析結果から考察を行います。

デュエリストは高度な視点移動が求められるため感度が高い

今回の分析ではデュエリストの平均感度が最も高い値となりました。このような結果となった理由には、デュエリストが持つスキルが関係すると考えられます。ジェットのテイルウィンド、レイズのブラストパック、ネオンのハイギアなどはスキル使用時に高度な視点移動が要求されます。

視点移動は感度が高いほどマウスの移動距離が少ないことから容易になることが予想されるため、デュエリストの感度が高い値となったと考えることができます。またこの結果からデュエリストは感度が高い方が良いと考えることができます。

フレックスプレイヤーも視点移動が多い

デュエリストに次いで平均感度が高いロールはフレックスでした。この結果からフレックスプレイヤーもまた視点移動を多く要求されていることが考えられます。

フレックスプレイヤーはセカンドデュエリストとしてフラッシュ持ちのイニシエーターをプレイする傾向にあることから、フラッシュ使用時の振り向きなどが高感度傾向にあることの背景として考えられます。

センチネルの感度は撃ち合いに最適化されている

今回の分析で感度が最も低いロールはセンチネルでした。この結果からセンチネルのようなラウンド中にスキルを使うことが比較的少なく、純粋な撃ち合いが重要視されるロールでは感度が低い傾向になることが考えられます。

また、この結果から純粋な撃ち合いにおいては感度が低い方が有利であるという考察を行うこともできます。

感度傾向はスキルの性質に影響を受けている。

今回得られた結果は全体としてスキル使用時に要求される視点移動の大きさに影響を受けていることが考えられます。

このことから各ロールに課せられたタスクのうち撃ち合いの比重が大きいロールは感度が低く、スキルの比重が大きくなるにつれて感度が高くなると考えることができます。

結論:データ分析で分かった各ロールの望ましい感度

この記事のまとめ

最後に今回の分析をまとめます。

この記事のまとめ
  • デュエリストはスキルの都合上高度な視点移動が必要なため感度が高い傾向にあり、高感度が望ましい
  • フラッシュ持ちのエージェントを使うようなフレックスプレイヤーもデュエリスト同様感度が高い傾向にあり、高感度が望ましい
  • センチネルはデュエリストなどとは性質の異なるスキルを持つことから感度が低い傾向にあり、撃ち合いに重きを置く場合は低感度が望ましい
  • 感度の傾向はそのエージェントが持つスキルの性質に影響を受けている

さいごに

今回はVALORANTにおけるロールごとの感度の違いについて分析していきました。

今回はプロ選手のデータを使いましたが、結果と考察での内容を考慮すると普段のランクでも同じことが言えると個人的には考えています。また今回は2023年時点でのデータを使っておりやや古いデータにはなりますが、執筆時点での2024年もそれほど大きな変更はないと考えています。もしこの分析結果に大きな変化があるとしたら、例えばフラッシュ持ちのセンチネルや、設置型アビリティ持ちイニシエーター、デュエリストが出たときだと考えます。(とは言ってもこの記事を見て誰かに感度を強要したりするのはやめてください。)

感度に迷っている方やどのロールを使おうか迷っている方の参考になれば嬉しいです。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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